文体の統一これもおぼえておきたい基本のひとつです。 文体によって、印象や読みやすさが大きく変わります。 個性やくせが出やすいぶん、なかなか難しいのですが、できれば作品に合わせて順応できるといいですね。 たとえば、歴史ものでは難しい漢字や用語を多用しても、学園ものでは軽い書き方を心がけるとか。 気をつけてほしいのが、ひとつの作品のなかで複数使ってはいけないということ。 山田が覚醒すると、彼の傍らで鈴木が睡眠を貪っていた。安寧の表情を浮かべる眦に、山田はちょんちょんと指をくっつけた。びっくりした鈴木も慌てて起き上がった。 読みにくいし、文字のバランスも悪いですよね。 硬い文体とやわらかい文体を混ぜてはいけないということです。 「〜だった」と「〜であった」の間違いなど、少しのずれはプロでもときどきあります。 「ですます調」も避けたほうがいいかもしれません。もちろん、会話での使用には問題ありませんが。 ぼくが目を覚ますと、鈴木が隣で寝ていました。 これまた一作まるごと続くと、きついものがあります。 文体もやはり途中での変更がきかず、なおかつ重要なポイントなので、神経を使いましょう。 |