リアル





読むひとを楽しませるということが小説を書く醍醐味です。
おもしろいというのは、ギャグを増やすという意味ではありません。
物語の世界に読者を引っ張り込んで、続きが読みたいという気持ちにさせる魅力のある小説を書きましょう。

BL小説ですから、ときめくような気持ちも大切です。読者をドキドキさせるような恋愛を描くことを心がけてください。

BL小説では、おおげさな表現や非現実的な設定も多少はアリです。
書いているひとはほとんどが女性で、男の気持ちなんぞわかりっこないし、ましてや男性同士のセックスなんて、想像で補うには限界がありますものね。
しかし、やはり程度問題です。

登場人物が全員ホモ、全員美少年といった小説にはたしかに夢はありますが、感情移入しにくいですよね。
同性同士の恋愛に悩むという物語には夢も萌えもあったもんじゃないですが、同性というハードルなんて存在しないがごとく、当たり前のようにいちゃついているのでは、かえって現実味が稀薄になってしまいます。

常識的で見た目も性格もごく普通な友人Aを脇役として加えたり、環境や会話にさりげない日常を織り交ぜることで、うまくバランスをとりましょう。

また、嘘を書いてもいけません。
この場合の嘘というのは、設定ミスによる明らかな物語のずれや、読者を混乱させる誤解のことです。
渋谷から原宿までの距離を特急電車で移動したり、エッチの際にアナルが泉のように濡れたりというように、「そんな馬鹿な!」と思わせるような派手な勘違いはだめです。

ただし、初体験で潤滑油を使用しなくても痛みを感じない、生で中出ししても処理しないなどといった性的リアル表現(?)の省略は、多少なら大目に見てもらえると思います。
現実のホモのセックスなんて、そんなに美しいものでもないでしょうしね。








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