はじまりとおわり書籍の場合は、購入するなり図書館で借りるなりでとりあえず手元にあり、ページを捲る作業もいたって簡単です。 パソコンサイトは、1ページにたくさんの文字が出るので、気軽に読み流して、気になったらぱっぱっと読み進めることができます。 しかし、携帯サイトになると、1ページに入力できる文字数は少ないし、定額制が普及してきたとはいえ、パケット料金の無駄を防ぐため、数行だけ見て読むのをやめてしまうひとも多いです。 実際、わたしも携帯で小説を読み歩いていて、最後まで読まずに帰ってしまうことがあります。 最初の数行で「なんかおもしろそうだぞ」と思わせることが、携帯サイトではとくに大切です。 例文を挙げてみます。 @彼が「別れよう」と言った。 A「別れよう」そう、彼は言った。 B幻聴だと思った。しかし、そうではなかった。 続きを読みたいのはどれですか? 我輩は猫である。名前はまだない。 トンネルを抜けると、そこは雪国だった。 名作と呼ばれる作品のほとんどは、印象的な書き出しからはじまっています。 台詞からはじめるのがいいといわれていた時期もありますが、現在では少し時代遅れですね。自分なりに工夫して、読者の心をつかんでください。 また、同様に最後の締め方も重要です。 せっかくおもしろい文を書いていても、最後で息切れしてしまっては、読後の印象が薄くなってしまいます。 くどくなりすぎないように、簡潔に完結しましょう。 |